その腰痛、冷え性からきてるかも?冷えの仕組みを知って腰痛を予防!
11月に入ると、急に冷え込んで冬らしい日が増えてきましたね。
こんな時に患者さまからよく耳にするのが冷え性のお悩み。
今回は腰痛にもつながりやすい冷え性についての詳しい説明と、冷えの予防法についてお伝えします。
毎年冬場の手足の冷えに悩んでる方も、今年は冷え知らずで過ごしましょう!
冬になると手足がすっごく冷えるんで、毎年ユーウツです。冷え性って体質だから、治すのって無理なんでしょうか?
そんなことないですよ!冷え性は生活習慣を変えることなどで改善できますよ。詳しく説明しますね!
冷えのメカニズム
冷えは血液の循環が悪くなることで引き起こされます。血液は筋肉がポンプになって全身に循環させるのですが、女性は男性より筋肉量が少ないことから、冷え性に悩む人が多いんですね。
特に次のような方は冷え性になりやすいので注意が必要です。
どんな人が冷え性になりやすい?
①冷たい飲食物をよくとる人(生野菜やアイスなど)
②運動不足の人(筋力がない人)
③貧血(鉄分不足)の人
④ストレス過多の人
⑤自律神経失調症の人
どれも思い当たるフシがあります…!
そうなんですね!でも逆に、これらを対策すると改善可能なんです。冷やさない工夫について具体的に説明しますね!
冷え対策にはこれ!
1.ゆっくり湯船につかる
最近はお風呂はシャワーだけという方が多いのですが、ゆっくり浴槽に浸かって身体を温めることが冷え対策に効果抜群。
お湯の温度はぬるめの38度〜40度で15分くらい、41度以上なら10分程度つかるのを目安にしてください。
2.足先を冷やさない
冷えは足先からくることが多いので、下半身を冷やさないことが特に大事です。
秋〜冬は短いスカートなどは控えて暖かい格好がおすすめ。また、締め付けると血行が悪くなるので、きつすぎない服装も冷え対策には大切です。
オシャレと冷え対策、両方できるファッションを研究します!
3.運動をする
血液の循環を良くするためには筋力アップが大切。上半身から下半身には重力の力で血液がめぐりやすいのですが、下半身から上半身に血液を送るには下半身の筋肉が必要になります。
冷え対策のトレーニングにはスクワットがおすすめ。スクワットはきついなという方には、動画のような「かかと落とし」を試してみてください。ふくらはぎの筋肉アップにつながります。
かかと落としの後は、血液を体にめぐらせる「足のぶらぶら運動」も効果があります。
冷えからくる腰痛に対する当院での治療方法(鍼灸)
冷え性は、軽い方は自覚がないケースもありますが、顕著な方は触診すると体の表面だけでなく、奥まで冷えていることを感じるケースもあります。
確かに。自分でもお腹を触った時に「つめたっ!」って思うことがあります。
冷えは腰痛にも大敵。冷えがあると血流が滞り、筋肉が硬くなって凝りやすくなります。
その結果、背骨(椎間関節)の動きが悪くなったり、骨盤周りの筋肉の緊張が強くなったりすることもあります。これが腰痛の原因になるんですね。
冷えると、確かに筋肉もカチコチになりますよね…。
ここでは当院での冷えからくる腰痛に対する治療方法をご説明しますね。主なアプローチは次の3つです。
①本治法(ほんちほう)
本治法とは、病気の根本的な治療を目的とした治療法で、東洋医学における治療法の一つです。
当院では、まずは全身の状態を見ることから治療をスタート。脈をみることで臓器など体の内部の状態がわかるため、弱っているところがあれば、そこから治療を始めます。
体全体を整えてからでないと、冷えや腰痛などの症状の治療も効果が薄れてしまうので、まずは全体のバランスを見ていきます。
②冷えに効くツボへの鍼とお灸
冷えに効くツボは「三陰交(さんいんこう)」と「内関(ないかん)」というツボ。以前インスタでもご紹介しました。
このツボは自分でも手が届きやすい場所にあるので、グッと揉んでみたり、市販のお灸をすえてみるのもおすすめです。
③箱灸法
当院では体の広い範囲を温める「箱灸(はこきゅう)」というお灸を使うこともあります。
箱灸を置く場所はお腹や背中。
自律神経を安定させる「丹田」や、むくみや腎臓疾患に効くツボ「腎兪(じんゆ)」などに置いて冷え・腰痛の改善をはかっています。
④マイクロカレント
全身に微弱電流を流すマイクロカレントを使い、リンパの流れと血流を良くします。
ここではご自宅でできる簡単なセルフケア方法をお知らせします!
おすすめセルフケア方法
1.温冷浴
湯船にしっかり浸かって体を温めたあとは「温冷浴(おんれいよく)」をぜひ。
温まった手足に冷水をさっとかけるのが温冷浴。温かいお湯、冷たい水を手先・足先に交互にかけてみましょう。
温冷浴は毛細血管が収縮と拡大をさせる血管の筋トレのようなもの。
血管のポンプ作用が改善され、手足の末端まで血液が流れやすくなるという効果が期待できます。
2.ペットボトル温灸
ペットボトルにお湯を入れ、お腹や手足に当てる「ペットボトル温灸」もおすすめ。
水1/3、お湯2/3くらいをペットボトルに入れ、冷えが気になる手足に当ててみてください。
アチッと感じるくらい当てるのを、3〜5回繰り返してみましょう。
当てる場所は先ほどご紹介した三陰交や内関、丹田、腎兪がおすすめです。ツボの場所についての詳しい説明はこちらの画像をご確認ください。
三陰交(さんいんこう)
三陰交は、足の内側、くるぶしの骨の一番高いところから指4本分上、すねの骨のすぐ後ろにあるツボです。
子宮の血行をよくすることから、女性の疾患によく効くツボとして知られています。
内関(ないかん)
内関のツボは、手首の内側の真ん中のスジ沿い、手首のシワから指3本分のところ、手のひらを上に向けたときにできるしわの真ん中から指3本分ほど離れた位置です。
精神を落ち着けて自律神経を整える効果が期待できます。
腎兪(じんゆ)
腎兪は、ウエストのくびれラインの高さ、背骨から指2本分外側の左右にあるツボです。
腎臓や副腎といった内蔵の血液循環を高める効果があります。頻尿や疲労、だるさを感じるときにおすすめです。
まとめ
冷えは万病の元とも言われますが、放っておくと腰痛だけでなく、年齢を重ねてからのひざ痛や股関節痛にもつながってしまいます。
セルフケアは、始めてから2週間〜1カ月、遅くとも2〜3カ月くらいで効果が出る方が多いのでぜひ続けてみてくださいね。
院長メモ
セルフケアのポイントは「冬が終わってからも続けること」。
暖かくなったらなんとなくやめてしまう方も多いのですが、一年中続けることが肝心です。
ご家庭でのケアがなかなか続かない、セルフケアでは追いつかないくらい冷えてつらい…という方はぜひ一度ご相談ください。
雪ヶ谷鍼療所
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